ベトナム人の国民性に迫る!性格は日本人と似てる?仕事観の違いは?

その他

べトナム社会主義共和国の基本情報

まずはベトナムの基本情報からご紹介します。
南シナ海に面した東南アジアの国・ベトナムは、現在人口約9,500万人(2018年時点※) 、数年後には1億人を突破するといわれています。若者の人口が多く、日本とは真逆の人口ピラミッドです。キン族(越人)という民族が人口の90%を占めており、その他には約35の少数部族が国内に暮らしています。公用語はベトナム語ですが、少数部族の中にはベトナム語が全く通じないことがあります。後述しますが、ベトナムという国は南北に細長い地形のためか、北部・中部・南部で文化圏、食文化、言葉それぞれが異なった特徴を持っています。
※参照:ベトナム社会主義共和国外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/vietnam/data.html

ベトナム人の性格は日本人に似ている

一般的なベトナム人の性格のイメージは、「南の国々の人なので陽気でおおらか」で「開放的」「適当なところが多い人々」といった印象だと思います。しかし実際に接してみると、ベトナム人は「シャイで恥ずかしがり屋」な部分があり、「勤勉」で「大変真面目に働く人」がほとんどです。日本人に似ていると思いませんか?一度打ち解ければ、笑顔の絶えない馴染みやすい人々です。日本国内の多くの企業にベトナム人が受け入れられている理由は、親しみやすくまじめに働いてくれる方々が多いからです。

ベトナム人といっても一括りにできない事情

ベトナム人の性格が日本人と似ていると紹介しましたが、細かく見ていくとベトナム人の性格はひとくくりには説明できません。ベトナムは北から南まで細長く続く地形をしており、北・中・南の地域で文化圏が分かれているのです。それが彼らの国民性に影響しています。
ベトナムの北部にある、首都ハノイと南部の大都市ホーチミンを例に比較してみます。2つの都市の緯度差は10度程度(北海道と沖縄が15度程度)で、ハノイは大枠では日本と同じように四季がある「亜熱帯性気候」、ホーチミンは平均気温32度の「熱帯性気候」にあたり、かなりの差があります。そのような気候の影響からか、ハノイの市民の傾向は消費より貯蓄を好み、堅実性があります。一方ホーチミンの市民はハノイよりも暖かい気候のせいか、より大らかで楽天的、消費志向が強い傾向にあります。また、ハノイなどの北の地域は社会主義が色濃く残っており、歴史的な建造物なども多く、学術面でも進んでいます。文化の中心であり、政治都市です。一方、南側ホーチミンは、資本主義の影響を体現したような高層ビル群が立ち並び、ビジネスの中心地となっています。歓楽街なども発展しており経済都市として有名です。両者は文化圏が違うだけでなく、言葉の発音もかなり異なります。方言のようなものですが、そのせいで同じベトナム国内にも拘らず会話が通じないことがあります。
このように同じ国内でも地域によって気候や文化が異なるため、性格なども少しずつ違ってくるのです。

ベトナム人の仕事観

性格では日本人と親和性の高いベトナム人ですが、仕事観では随分と違います。どんな違いがあるのでしょうか。

家族第一主義

ベトナム人は家族が第一です。これは東南アジア諸国ではよく見られる傾向でもあります。家族にイベントがあるときや、病気になったときは仕事を休んで側にいることはごく普通の行為と認識されています。逆に家族も側にいてもらうのが当たり前という考えを持っています。

サービス残業はしないが、残業代が出るなら積極的

世界的にみて残業を暗黙の了解で強いる日本文化は奇怪に映ります。ベトナム人も基本、定時になると学校の下校時間のように速やかに帰宅し始めますが、残業代が出る場合は別です。面接時「御社は残業が多いですか?」という質問をしてくる方がいるかもしれませんが、この質問の意図は、より残業をして稼ぎたいというニュアンス比率の方が圧倒的に高いと思います。これは、欧米とは違う状況かもしれません。ベトナム人は、長時間でも勤勉に働く方が多いので安心して任せられるのも良い点です。

給与は目先の利益を重要視する

給与に対する考え方も違います。就職する際、日本人のように未来を見据えて選択するというよりは、今現在いくら稼げるかという目先の利益を重要視しているようです。例えば、「将来的にマネージャー職を用意するが、採用時はさほど年収は高くない」という条件の場合、彼らには魅力的な求人ではないと映ります。ベトナム人を採用する際は、現在のスキルに見合った報酬を提示することが重要です。

最後に

ベトナム人の性格は日本人との親和性が高く、採用した際には良好な関係を築くことができるでしょう。ただ、仕事観においては日本人と大きく異なるため、一緒に働く際は日本のルールや文化を説明し、企業側もベトナム人を理解し、考慮しながら柔軟に対応する必要があるでしょう。そうすれば、彼らは勤勉な性格で会社によく貢献してくれるはずです。

その他の記事