日本語能力試験について解説します

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日本で生活する外国人にとって、日本語能力を確認される局面は数多くあります。ここでは、日本語習得度のチェックとして知られるさまざまな日本語能力試験について解説します。

 

JLPT 日本語能力試験

世界的に最も知られた日本語レベルを測る試験です。学業や就職などの際、日本語能力を知るための参考資料として広く利用されています。試験はN1からN5までの5つのレベルに分かれており、N1が最も高いレベルの日本語能力を、N5が基本的な日本語能力を示します。

レベル認定の目安
N1幅広い場面で使われる日本語を理解することができる
N2日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる
N3日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる
N4基本的な日本語を理解することができる
N5基本的な日本語をある程度理解することができる

開催時期:年2回(7月、12月)
開催場所:日本、海外

詳しくは「日本語能力試験 JLPT」をご覧ください。

 

JPT 日本語能力試験

ビジネスシーンや日常的な場面・状況においての日本語におけるコミュニケーション能力を客観的に測定、評価することを目的とした試験です。JPTは1つの試験によるスコア(得点)で無段階評価をしています。そのため、受験毎に語学力の伸びが測れるこごとが特徴です。JPTスコアとJLPTレベルの比較は以下の通りです。

JPTスコアJLPTレベル
660点以上N1
525点以上N2
430点以上N3
375点以上N4
315点以上N5

開催時期:年12回
開催場所:日本、海外

詳しくは「JPT日本語能力試験」をご覧ください。

 

J.TEST 実用日本語検定

外国人の日本語能力を客観的に測定する試験として実施され、会社員、留学生、日本語学校生など、年間約6万人が受験しています。試験の種類は上級者向けの「A-Cレベル試験」と初級~中級者向けの「D-Eレベル試験」、入門者向けの「F-Gレベル試験」の3種類があり、漢字の読み方を書く問題や短文作成など「記述式問題」があるのが特徴で、実践的な能力を評価します。レベルは試験の種類とスコアによって決まります。JLPTレベルとの比較は、以下の通りです。

J.TEST 試験JLPTレベル
A-Cレベル試験
・準B級(700点以上)
・ C級(600点以上)
レベル相当
N1
N2
D-Eレベル試験
・ D級(500点以上)
・ E級(350点以上)
レベル相当
N3
N4
F-Gレベル試験
・ F級(250点以上)
レベル相当
N5

開催時期:年6回
開催場所:日本、海外

詳しくは「J.TEST実用日本語検定」をご覧ください。

 

日本語NAT-TEST

日本語を母語としない日本語学習者の日本語能力を判定する試験です。出題の基準と構成が日本語能力試験(JLPT)に準拠しており、大学の入学試験や日本留学ビザ発給の際に受験者・申請者の日本語能力を測る目安として一般的に使われている日本語能力試験(JLPT)の事前対策として位置づけられています。試験は、1級・2級は「言語知識(文字・語彙・文法)・読解」「聴解」、3級・4級・5級は「言語知識(文字・語彙)」「言語知識(文法)・読解」「聴解」の分野から成り立っています。JLPTレベルとの比較は、以下の通りです。

NAN-TESTJLPTレベル
1級N1
2級N2
3級N3
4級N4
5級N5

開催時期:年6回(1級は年3回)
開催場所:日本、海外

詳しくは「日本語NAN-TEST」をご覧ください。

 

その他の主な日本語能力試験

名称開催時期概要
日本語テストシステムJ-CAT随時日本語能力の判定をインターネット上で,時間・場所の制約なしに実施できる適応型テスト。
TOP JAPANESE 実用日本語運用能力試験年6回外国人が日本社会また日系企業の習慣と文化に対する理解能力を測定することを目指している。
BJT ビジネス日本語能力テスト随時日本ならではの言葉遣いや行動についてのビジネス・コミュニケーションの能力を測るテスト。
標準ビジネス日本語テスト(STBJ)随時一般的な日本語表現だけではなく、ビジネスに求められる敬意表現やビジネスマナーに関する知識まで測る試験。
日本留学試験(EJU)年2回日本の大学等で必要とする日本語力及び基礎学力の評価を行うことを目的に実施する試験。

 

 

最後に

今回は日本語能力試験について、ご紹介させていただきました。
日本での就職や進学には、日本語能力試験の認定があると大きなアドバンテージになります。ぜひ、いろいろな試験に挑戦してみてください。

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