外国人の賃貸契約が難しい理由とは？トラブルやスムーズな入居方法を解説！

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更新日：2024年07月10日投稿日：2024年06月27日

外国人が日本で賃貸物件を借りようとすると、言語が伝わらなかったり、日本独自の制度があったりと、外国人の方は賃貸契約が難しいと感じる方は多く、さまざまな困難に直面することがあります。
特に日本で働きたい外国人の方は避けては通れないですよね。

今回は日本の賃貸物件を借りたい外国人向けに、スムーズに物件を借りるための対策を解説します。
外国人がスムーズに日本で賃貸を借りるための対策としては、特に以下4つです。

1.意思疎通できる日本語を学ぶ
2.緊急連絡先を用意する
3.外国人向け物件の中から探す
4.家を借りる手続きによく出てくる言葉を知っておく

これらの対策より、どのようにしたらスムーズに借りられるのか詳しく見ていきましょう。

外国人の賃貸契約が難しい理由は？

外国人が日本で賃貸物件を借りる時には、言語の問題や、日本独自の連帯保証制度などがハードルとなり、賃貸の契約をするのが難しいと感じる人が多いです。まずは、これらの原因について解説していきます。

日本語がうまく伝わらない

家を借りる際には契約が発生するので、日本語で契約内容が理解できない場合は家を借りることが難しいです。
契約時に十分な意思疎通(いしそつう)がとれないと、今後生活していく上で日本語スキルが不十分だと判断されてしまう可能性があります。
対策としては、不動産会社との間に入りコミュニケーションを取れる人に同行してもらうことや、あらかじめ聞きたい内容や伝えたいことをまとめておくと良いでしょう。

連帯保証人になる人が少ない

日本の賃貸契約では、「連帯保証人」という制度を導入しています。
連帯保証人とは、もし家賃を滞納したときなどに肩代わりしてもらうための保証人のことで、連帯保証人を指定しないと契約を結べない物件があります。
連帯保証人が見つからない場合は、保証会社を利用するのが有効です。
保証会社に保証料を払う代わりに、いざという時に家賃の支払いなどを保証してくれるサービスです。連帯保証人のかわりとなるものです。

緊急時や帰国時の対応が難しい

外国人は緊急時や帰国時に安否の確認などの連絡が取りづらいという理由から、オーナー(家主、大家さん)が外国人の受け入れをためらう場合があります。
たとえ一時的な帰国であったとしても、契約期間中に戻らなくなったと誤解される危険性があるので注意してください。
対策としては、長期間帰国する場合は、連絡が取りづらくなることをオーナーに事前に伝えておくと誤解されずトラブルを防ぐことに繋がります。

マナーや文化の違いによるトラブル

外国人は文化の違いや住居に対する考え方などから、トラブルのリスクが高いと思われ賃貸契約に苦戦するケースもあります。
ここでは、よくあるトラブルについて3つ解説していきます。

騒音トラブル

トラブルで最も多いのが、騒音問題です。
国にもよりますが、日本人に比べ外国人は自宅に大勢の友人・知人を招いてのホームパーティーを開催する習慣がある方が多く、日本に住む外国人も同じようにパーティーを開きたいと考える方も多いでしょう。少人数で近隣に配慮しながら開催されるパーティーであれば問題になりませんが、招待人数が多かったり開催される時間が深夜だったりした場合、近隣住民とのトラブルに発展する可能性があります。
このようなケースはトラブル報告の多い代表的な例です。

ゴミの分別トラブル

外国人入居者は、日本の細かいゴミの分別に馴染めずトラブルに発展することがあります。
国によってゴミの出し方やリサイクルに関する考え方は異なり、日本における自治体別のゴミ分別の違いなどは、馴染みにくい文化かもしれません。
例えば、分別せずにゴミをまとめて出したり、ゴミ回収日ではない日にゴミ出しをしたりする外国人のトラブルは数多く報告されています。
そのため、自身が住む地域ではどのようにごみを分別したら良いか事前に確認しておくとトラブルを防ぐことができるでしょう。

生活習慣・文化・宗教の違いに起因するトラブル

世界には数多くの宗教が存在し、それぞれ大事にしている習慣があります。食生活や地域、個人によってさまざまです。
香辛料やお香などを日常的に使用する習慣を持つケースもありますが、このことが「においトラブル」に発展する可能性もあります。
トラブルに発展する前に、ご自身の文化や生活習慣について予め伝えておくとトラブルを防ぐことに繋がります。

外国人が賃貸契約をする前に知っておきたいこと

日本の賃貸契約は独特なルールがあり戸惑ってしまう方が多いです。
今からご紹介する4つのポイントを知っておくだけでも、物件を借りる際に役立つのでぜひチェックしておきましょう。

【礼金】という習慣がある

「礼金(れいきん)」は部屋(家)を借りる契約を結ぶ際に、オーナー(家主、大家さん)に部屋を貸してくれるお礼の意味で支払うもので返ってきません。
金額は家賃の1か月〜2か月分が一般的ですが、一部の物件では「礼金ゼロ」のものもあります。
関西では「礼金」を「敷引き(しきびき)」と呼ぶことがあります。呼び方こそ違いはありますが、使われる目的や意味・内容はほとんど変わりません。

【敷金】を支払う

「敷金(しききん)」は家賃を滞納したり、部屋の壁を汚したり、床を傷つけてしまったなど部屋の修理費が必要になった場合に備えて、前もってオーナーに払う、まとまったお金のことです。「礼金」と同じく、部屋を借りる契約を結ぶ際に支払い、「保証金」と呼ばれることもあります。部屋を出るときに必要な金額だけ引かれ、残りは戻ってきます。
家賃をきちんと払い、部屋をきれいに使うように注意することが大切です。

【更新料】がある

賃貸契約の期間が切れるが、同じ部屋を借りたい場合は、契約更新の手続きをする必要があり、それが「更新料」のことです。
礼金と同じくお金は返ってきません。

外国人がお部屋を借りるための対策

ここからは外国人が賃貸契約をスムーズに通すためのポイントを4つ紹介していきます。

意思疎通できる日本語を勉強する

日本語でのコミュニケーションで、入居できるか・できないかの判断が大きく変わってきます。
日常会話の語学力と基本的な賃貸や契約に関する日本語を予習しておくと、入居審査に通る確率がかなり上がるでしょう。
日本で転職を考えている方や、日本で働きたい方で「1人で物件を契約するのが心配…」という方は、外国人人材サービスを利用することをおすすめします。
外国人スタッフが引っ越しのサポートをしてくれるので、わからない日本語があったら通訳してくれるので安心して引っ越しすることができます。

緊急連絡先を用意する

本人と連絡が取れなくなった場合や緊急時に連絡が繋がらない場合に、オーナー(家主、大家さん)が緊急連絡先に連絡しますので、緊急連絡先が必要となります。
緊急連絡先の条件は一般的に、日本国内にいる友人・上司・親戚などに指定されるケースが多いです。
ただし、物件を管理している管理会社やオーナーによって、上記のうちどれを指定されるかは異なりますので、注意が必要です。

外国人向けの物件を不動産屋に探してもらう

日本の賃貸物件では、外国人向けの物件があります。もちろん、外国人向け物件だけしか住めないということはないですが、外国人向け物件も検討に入れることをおすすめします。おすすめする理由としては、既に外国人の方が入居していることが多く、オーナー(家主、大家さん)が外国人に対して他のオーナーより理解があることから、賃貸契約(ちんたいけいやく)がスムーズにできる可能性があります。

家を借りる手続きによく出てくる言葉で知っておく

賃貸物件を契約する際に、必ず手続きが必要となります。契約する際に出てくる言葉を事前に知っておくことで、入居してからのトラブルを防ぐことに繋がります。
特に以下4つの言葉を知っておきましょう。

1.仲介手数料(ちゅうかいてすうりょう)
2.共益費、管理費(きょうえきひ、かんりひ)
3.重要事項説明(じゅうようじこうせつめい)
4.原状回復(げんじょうかいふく)

仲介手数料

賃貸物件を契約する際に、オーナーとの間に入って手続きを進めてくれた不動産業者に支払います。家賃の1か月分が相場で、契約を結ぶ時に払うのが一般的です。

共益費、管理費

家賃とは別に毎月支払う費用で、共用スペース（階段や廊下、エレベーター、ゴミ捨て場など）の管理や維持に使われます。

重要事項説明

賃貸物件の契約をする際に必ず行われるもので、物件の基本情報や設備、物件の安全性、家賃の額や支払い、部屋に住むにあたっての禁止・注意事項など、特に大事なことについて説明があります。

原状回復

退去する際に、借りた部屋を入居時の状態に戻して返すことです。物件を修復するのにかかった費用は、契約時に預けた敷金から支払われます。
対象になるのは床のキズやタバコのヤニ・匂いなど、借りた人の故意、あるいは不注意によるものとなります。
また、家具を置いたことによる床のへこみ、色あせた壁紙など経年変化によるものは含まれません。
退去時、よくトラブルになることなので、入居時に壁や床に汚れやキズがないか、しっかり確認し、あった場合は写真を撮るなどして記録しておくことがおすすめです。